料理人として仕事をしていたので、数人で料理をする事が多かったこともあるのかもしれませんが、これがなかなか良いんです。
「今、手が離せない! 鍋の中かき混ぜて!」
「私はジャガイモむくから、タマネギよろしく!」
「野菜を炒めるのお願い! その間に流しの中の洗い物片づけてしまうから!」
とか、おしゃべりしながら、時にグラスを傾けながら…。日ごろの夕飯だと慌ただしくて無理があるけれど、週末なら可能なのではないでしょうか?
そう、名づけて「キッチンコミュニケーション」! マンネリ映画より、こんなデートも楽しいよと彼女を誘って。時には会話が少なくなったご主人に声をかけて。家でゲームにいそしんでいるお子さんも。
昼間、ゆっくり食材ショッピングからスタート。時間をかけて、おしゃべりしながら、料理をイベントととらえて楽しんでみてはいかがでしょう?
この時、いくつかのポイントがあるので書いておきますね。
・メニューは、誘う相手の、作りたいもの、食べたいものを選ぶこと。
・料理の上手な方が主導権を握りすぎないこと。
・あくまでも、広い心で。相手を手伝わせているのではなく「仕事を分担している」と思って。
・日ごろ、どちらかが作り慣れているものではなく、レシピがちゃんとある新しい料理を作ると、ケンカを避けられます(主導権はレシピ。迷わずちゃんと作れるように、説明がしっかりしたレシピを用意することがおすすめです)。
・二人だから、半分の労力と時間で料理が出来上がるとは、決して思わないこと(笑)。これはデートでありイベントなのです!
・相手にして欲しいこと(洗い物や片付け!?)を押しつけるのではなく、やりたいことをしてもらい、最初はそのサポートに徹すること。
・日ごろ忙しくてなかなか作れない、少し手のかかる、また、時間のかかる料理を作るようにすること(すぐできちゃうと、おしゃべりの時間がなくなっちゃう?)
・キッチンが狭くて二人で入りづらいなら、食卓テーブルの方でできる、作業の多い料理(餃子を包むとか…)を選ぶこと。
いろいろ書きましたが、要は、一緒につまみ食いしたり、できたて、揚げたてのおいしいところを、味見と称して一口食べたりと、ちょっとしたお楽しみも、共犯者がいると更に楽しい! ということ。
なので、楽しいこと優先、ちょっと気になること(片づけ方や、素材の扱いなど)も優しく教えてあげるか、時には目をつぶって…が大切。
毎日毎日、ご飯作りにヘトヘトになっている方も。日ごろ忙しくってちゃんと料理できないと嘆いている方も。時間と心に余裕のある、休みの日に一度トライして、誰かと、おいしい時間を共有してはいかがでしょう?
(上田淳子)
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